3月の定例議会で議論になった議案のひとつ。
「富士見町ひとり親世帯等の児童激励金支給条例等を廃止する条例」
この議案は2つの条例を廃止することをひとつの議案として提案してきたものです。
ひとつは、「ひとり親世帯等の児童激励金」
年間1万5千円を中学生まで支給しているもので、平成21年の実績は150人に225万円。
もうひとつの「児童手当条例」は、3子以降の子どものいる世帯に、年間2万円を中学生まで支給するもの。
平成21年度の実績は、370人に740万円です。
この条例廃止案が、議会で否決されました。
富士見町議会で提出された議案が否決されるのは、少なくてもここ10年はないことだそうです。
2議案を廃止することで、1000万円の財源を確保して、未満児保育の充実に当てたい、との説明でした。
私は、議員になってから「こっちの予算を削減して、こっちに持ってきてはどうですか」と、何度か提案したことがあります。
その時の答えはこうです。
「役場は一つ一つの必要な事業の積み上げです。こっちを削減してこっちに持ってくる、なんて考え方はしません」
おっしゃるとおりで、どちらも必要な事業なら、予算を積み上げる必要があります。
未満児保育の充実は大賛成です。
私の身近な人にも「富士見町は保育所の待機セロだから引っ越してきた」と言う人が何人かいます。
未満児の待機児童ゼロを目指すことも、富士見町の子育て支援の政策として実行すべき政策です。
長野日報にこの条例廃止の記事が載った時に、
「町教委の定例会で、小林洋文教育長は『子ども支援の観点から望ましいことではない』と苦言を呈した」
と、書かれていました。
富士見町の教育長のブログの2月19日の記事に、この条例廃止について書いてあります。
私は、今回の3月定例議会で、応援のつもりで教育長に質問をしました。
教育委員会は、なぜ、他のと独立して教育委員会が設けられているのか、ということです。
以下、文科省のホームページからの引用です。
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[教育委員会制度の意義]
・政治的中立性の確保
◎ 個人の精神的な価値の形成を目指して行われる教育においては、その内容は、中立公正であることは極めて重要。
このため、教育行政の執行に当たっても、個人的な価値判断や特定の党派的影響力から中立性を確保することが必要。
・継続性、安定性の確保
◎ 教育は、子どもの健全な成長発達のため、学習期間を通じて一貫した方針の下、安定的に行われることが必要。
また、教育は、結果が出るまで時間がかかり、その結果も把握しにくい特性から、学校運営の方針変更などの改革・改善は漸進的なものであることが必要。
・地域住民の意向の反映
◎ 教育は、地域住民にとって身近で関心の高い行政分野であり、専門家のみが担うのではなく、広く地域住民の意向を踏まえて行われることが必要。
[教育委員会制度の特性]
・首長からの独立性
◎ 行政委員会の一つとして、独立した機関を置き、教育行政を担当させることにより、首長への権限の集中を防止し、中立的・専門的な行政運営を担保。
・合議制
◎ 多様な属性を持った複数の委員による合議により、様々な意見や立場を集約した中立的な意思決定を行う。
・住民による意思決定(レイマンコントロール)
◎ 住民が専門的な行政官で構成される事務局を指揮監督する、いわゆるレイマンコントロールの仕組みにより、専門家の判断のみによらない、広く地域住民の意向を反映した教育行政を実現。
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「教育委員会は、教育行政における重要事項や基本方針を決定する機関」
富士見町の教育行政の一番の核となるところです。
「苦言を呈する」だけじゃなくって、
今度は、教育委員会でも、「承認できない!」くらいの事をやっていただいても良いのではないか・・・ ^^;
頑張れ! 教育委員会!!!
話を、条例廃止の議案に戻します。
社会文教委員会では、全員一致で否決しました。
本会議では、賛成4人、反対6人で否決となりました。
以下が、私の反対討論です。
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一人親世帯への児童激励金は、金額的に言えば、年間本当にわずかな額です。
しかし、一人親世帯の置かれている厳しい現状を考えたとき、この条例の表すところは、少しでも支援したいという富士見町の姿勢の表れであると思います。
また、児童手当条例の3子以上への支援ということは、他市町村にない手厚い支援です。
これもまた、富士見町として多くの子どもを育てる保護者にを支援したいという富士見町の姿勢です。
すべての政策について「他市町村に遜色がない程度」では、富士見町の姿勢が見えてきません。
町長のおっしゃるように、人口減を食い止めるためには、なんとしても子育て世代にとって富士見町が魅力ある町であることを示す必要があります。
中学生までの医療費無料化などを含め、この2条例は富士見町が、子育て世代にどんな姿勢であるかということを示すものです。
子ども手当てが支給されるからといってこの、多市町村より特化した町の姿勢を変えるべきではありません。
また、これらの財源を、〇歳児から2歳児までの保育園の待機児童〇を目指しての政策への転換との説明でした。
しかし、未満児保育の充実も、町としては当然やらねばならないことです。
私自身も今回の民主党のばら撒きの子育て手当てについては賛成できません。
どうせなら同じ財源で働くお母さんたちを応援するような社会基盤を作るべきです。
かといって全国的にほとんどの自治体が支給することになれば富士見町としても政策に沿わざるをえません。
しかし、今回の子ども手当ては、子育て世代への全体の底上げです。
地方自治体が行うべきことの大きな役割の一つは「弱いところに予算を配分して最低限の生活を保障するところ」にあるはずです。
そういった意味で、額が少ないとしても町の姿勢として、一人親世帯への激励金は廃止すべきではないと考えます。
また、今回は、2条例を一つの議案として提出されてきていますが、一人親世帯への激励金は、福祉政策の意味あいが強く、子育て支援の児童手当とは、意味合いがちがいます。
一人親世帯への激励金の廃止は認められませんが、児童手当については、町の厳しい財政状況を考えたとき、もう少し議論が必要かと思います。
たとえば町の政策として多くの子どもを育てている家庭には少しでも支援したい、との事で3子からの支援を4子からにする、など子育て世帯への説明を十分に行いながら、議論の余地はあると思います。
町の姿勢として、子育て世代への支援を続けるべきであるという点、
そして、この2条例を一義案として提出してきたことによる疑問、
以上の2点の理由で、8号議案には反対いたします。