毎年1月の中旬の日曜日に池袋区の年始めの総会があります。
今年度の事業計画、予算など、資料にそって新しい区の役員さんたちから説明を受け、区民が承認する大切な会です。
富士見町では、外部からの移住者が少しずつ増えています。
それはとってもうれしいことなのですが、都会では「行政区」なんてありませんよね。
「都市部に比べて区費が高い!」
「なんで町道なのに、区に地元負担金が生じるんだ!?」
そんな違いの一つ一つにびっくりなさる方も多いようです。
こちらでは、各集落「区」が、一番身近な「自治」の単位です。
都市部の町内会よりも、行政的な役割も担っています。
私たち家族は、この土地で子育てができてよかったし、今でも毎日のように本当に豊かな暮らしをしていると感じています。
でも、残念なことに、富士見町に移住なさった方の中には、地元との軋轢が生じている方もいるのです。
その一番の原因は、都会との暮らしとの違いを、知らずに来てしまったとこではないかと思います。
そこで、今年からカテゴリーに「田舎ぐらし」を加えて、都市部とは違う「暮らし」について、出来るだけお知らせしたいと思っています。
(今まで書いた記事からも「集落の暮らし」「子供たちの様子」をいくつか拾ってみました)
行政区のことでは今までも何回も議会の一般質問で取り上げています。
一番最初は、平成17年12月。
このときは 都会からの転入者に、事前に集落でのくらしとの違いなどを知らせることをシステム化できないかと聞きました。
何も知らないで移り住んでしまうのと、分かってて移り住むのとでは覚悟が違うと思います。
転入者が一番先に町とかかわる「確認申請」の段階で、都会と集落での暮らしの違いを知らせることができないかと提案しました。
時間はかかりましたが、現在は確認申請の時点で、各集落の「区費」の金額も入ったパンフレットが配られています。
昨年の3月議会の質問でも取り上げました。
このときは、消防や防災、衛生など、最低限の徴収を町でできないかと質問しました。
答弁は「できない」でしたが、後でよくよく考えると、「だったら、最低限それだけ払ってれば、後は集落とは関係ない」とも取れます。
それでは、今以上混乱を招く、と気がつきました。 反省!
さて、1月17日の、池袋区の総会です。

公民館の玄関を入ったところに、区民の名札がかかっています。
これは、世帯主の名前です。
こうした総会や、作業の時に自分の札を出席にかけて、その日の出席者を確認します。
つまり、残っている札は、まだ来ていない人の分です。

ずらっと並んだ札が出席者の札です。
年度初めの総会ともあって、高い出席率です。
それにしても・・・84世帯中、72世帯の出席です。
総会は区の運営に関わることを決める大切な会議なので、欠席をすると「未進金」を払わなければなりません。
池袋の場合、会議の時間帯や長さで金額が異なり、1,500円~4,000円です。
そのほかにクリンデーや道路の受け持ち帳場の手入れや草刈りなど、決められた作業へ参加する義務もいくつかあります。
この作業に欠席すると、やはり「未進金」を支払わなければなりません。
区の中には、こうしたルールがいくつもあって、きちんと区の規約に明記されています。
これを変更する時には、総会で決められた人数の賛成を得る必要があります。
日本中、どこに住んでも、その地域とまったく無関係で暮らすなんてあり得ません。
「人との関わりがわずらわしいから、田舎に来たのに・・・」と言う人は、大間違いです。
道路も使うし、ごみも捨てる。
みんなで協力して道路の整備や雪かき、ごみ捨ての立会いをしています。
田舎のほうがずっと、地域での関わりは強いと思います。
富士見町のように美しい景観に惹かれる人も多いと思います。
でも、その農村の風景を守るには、地元の皆さんの長い苦労の歴史があります。
「ここの景色や環境が良っくって住むけど、わずらわしい集落には関わりたくない」と言うのは、私に言わせれば、あり得ません。
「その場に住む」ことによって、当然、権利も義務も生じます。
都市部の生活形態を、そのまま田舎暮らしに持ち込めないことも多いのです。
ある総会の時に、都会から移住してきた方が「私は年金暮らしだから、区費なんか払えません」と、おっしゃいました。
「町に税金を納めているのに、なぜ区費まで払う必要があるのか」と言う意見です。
でも、この土地に生まれ育った皆さんには、同じく年金暮らしでも「区費を払わない」なんて、選択肢さえありません。
都会だって自治会はありますよね?
マンションに住んでいた時は、自治会費、管理費、その上、駐車場料などの支払いがありました。
集落の公民館の維持管理費、道路の補修、消防、衛生費、防災、地区子ども会、敬老会、各行事・・・
必要なお金を区民みんなで負担しているのです。
すべてが市などの徴収で行政が行うのと違うのは、やはり田舎では、地域で支えあって生きてきた暮らしの形態の違いだと思います。
前記の「区費なんか払わない!」発言の方も、区の会計決算書を持って、昨年役員だった夫が説明にうかがって、今では準組員として負担していただいています。

池袋では、昨年まで「区民」と「別荘扱い」しかありませんでした。
「区民」が払っている区費に比べて別荘扱いのお宅は、年間2割り程度の負担でした。
夏だけの別荘なら、それでかまいませんが、別荘として家を建てて、永住する方が増えてきました。
区民は作業や総会に出て、集落の暮らしを維持していますし、先ほど書いたように、参加しないと「未進金」も払います。
そこに住んでいるだけでも、すでに区民と同じ恩恵を受けているのですから、応分の負担をお願いしようと昨年の総会で決まりました。
基本的には「区」に加入して「区民」になっていただくこと。
でも、それぞれ事情があり、作業には出られない・区の総会まで出たくない、と言う方もいます。
そんな方は「定住者準区民」と言う枠を作って、「区民」と同等程度の区費の負担をお願いすることになりました。
富士見町のほとんどの「区」でも、同じ考え方のようです。
夫は、昨年の税務担当。
定住している「別荘扱い」のお宅を、一軒一軒、資料を持って説明に歩きました。
ほとんどの方が、理解し、協力をし「定住者準区民」になってくださっています。
ただ、こうした仕組みも、富士見町に38ある集落で、まったく異なります。
財産としての森を持っているとか、集落の大きさ等によって、かなり違います。
いずれにせよ、
地元の人も、新しく富士見町い越してこようと言う人も、一緒にこの地域の暮らしを作り上げていく大切な町民です。
一番感じるのは、ちゃんと話せば、ほとんどの人に理解してもらえると言うこと。
長くなりました。
今回は「田舎暮らしって、面倒くさい・・・」と、思われるような話だったかもしれませんが・・・
こんなに、いい暮らしができるんだから、そのくらいの覚悟はしてね!
と、私は言いたい。