2009年05月29日

御射鹿池の開発 ~緑響く~

5月24日 茅野市立北部中学校 やつがねホールで  
  ~美しい信州を子供達に残そう~
    「東山魁夷と信州」
信濃美術館・安曇野ちひろ美術館々長・松本猛氏の講演会がありました。

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講演の上の写真で写されている絵は、皆さんに良く知られた東山魁夷伯の「緑響く」です。
最近では、吉永小百合さんの液晶テレビのCMでも使われて、私達にもなじみのある絵ですね。
この絵のモデルとなったのが、茅野市奥蓼科高原にある「御射鹿池」

信濃美術館には、東山魁夷画伯の絵が900点以上が寄贈されているのだそうです。
それほど、東山画伯は、この信州を愛してくださっていたんですね。

信濃美術館の松本さんは、東山画伯の絵を紹介しながらお話をしてくださいました。
東山画伯についてまったく知らなかったのですが、日本の美しい自然をたくさん描いていらっしゃいます。
(こちらのページで画伯の絵のいくつかが紹介されています)
日本人の郷愁を誘う、胸に染み入るような絵ばかりです。

東山画伯は、学生時代に木曾で人の優しさに触れたことが、信州の自然に惹かれるきっかけになりました。
松本さんによると画伯は「信州の自然が自分の作品を育ててくれた」とおっしゃっていたそうです。
信州の自然をこよなく愛した画伯の絵だからこそ、見る人の心に「絵」が響き始める
また、みんながそれぞれの思いを重ね合わせることができるのだ。
自然はみんなの共有財産。変えるためにはみんなの合意が必要だ。
というお話でした。

この、御射鹿池の周辺に、日帰り温泉施設の建設が進められています。 
「御射鹿池の景観を守る連絡会」の清水馨さんのお話もありました。
今までも何度となく開発計画がありながら、住民運動で止められてきた経過が説明されました。
御射鹿池 開発反対ホームページです。

《問題点》としてげられていること
・小高い位置に作られる施設の池川には露天風呂が設けられるが、池を訪れる人たちにも露天風呂の客達の視線にさらられる。
・御射鹿池に、温泉施設が映り、静謐(せいひつ)な雰囲気と景観が失われ、文化財としての価値も台無しになる。
・計画では、温泉施設の誘客を一日300人と見込んでいるが、雪と氷に閉ざされる秋から春の6ヶ月間はどうか。
・茅野市外から20km凍った急坂を押してそれほど多くの人が入浴に訪れるとは考えられない
・計画書の駐車場規模は20台分しかなく、経営計画も含めてずさんである。

御射鹿池の取り入れ口の渋川はPH2.0 の強酸性。
その水が、御射鹿池を経てふもとの水田地帯に到達するときにはPH4.0になっています。
この効果は、天然記念物のチャツボコケによるものだそうで、
東山魁夷伯の描いた「緑響く」のモデルになったほどの湖面の鏡効果も、コケが鏡の裏塗りの役目をしているのだそうです。

連絡会のホームページに温泉施設が建てられた後のイメージ写真が載っています。
東山画伯もこよなく愛したこの原風景。
次世代へ残したい、かけがえのない財産ですね。


         ~東山魁夷画伯の遺稿より~   
   私は人間的な感動が基底になくて、風景を美しいと見ることはありえないと信じている。
   風景はいわば人間の心の祈りである。
   私は清澄な風景を描きたいと思っている。
   汚染され、あらさえ他風景が人間の心の救いでありえるはずがない。
   風景は心の鏡である。


貼り主: chiyoko 日時: 2009年05月29日 22:45
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