灰溶融炉建設反対運動では、いろいろな人とつながりを持つことができました。
樋口さんもその一人。
「実は本を出版したので・・・」と、久しぶりに我が家を訪ねてくださいました。
そういえば、一緒に運動しているときに「本を書いている」と、言っていたっけ・・・
素敵な表紙ですね。

本の帯に書いてある文章がお読みいただけるだろうか・・・
「しかし。
真の『狂気』は、
人間だった。
人を餌にし始めた
巨大野生動物。
環境問題で対立する住民。
-四面楚歌のこの地に
男は孤独癖の娘と二人で
やってきた。
我々は
共に生きては
いけないのか?」
最初の出だしからショッキングな事件。
いろいろな事件が絡み合って、よっては重ね合わせて一本の太い縄を作っていくようでした。
正直なところ、
「野生動物が、人を餌にし始めるなんて・・・。
そんなこと、書いて欲しくなかった」
そんな反発する気持ちと・・・
こんな悲惨な事件が、どんな終焉を迎えるのか・・・
どんなことを訴えたくって、こんな事件を起こしているのか、読み進める気持ちが焦りました。
主人公の七倉が、「野生鳥獣保全管理センター」に、赴任することから物語りは始まります。
この、「野生鳥獣保全管理センター」は樋口さんの作り出した架空の機関。
現在、どの地域でも問題になっている農業の野生鳥獣被害の問題に取り組む専門機関です。
野生鳥獣の生態調査や学術調査を業務とする環境省の出先機関です。
この問題に直面している人たちは、誰でも感じている事ではないでしょうか。
「こんな機関があるべきだ」と。
環境問題に取り組んできた樋口さんの鋭い指摘だと思いました。
読み進めるうちに誠実に生きようとしている主人公七倉と
悲しみを背負いながら、どこまでもまっすぐに前を向いている七倉の娘・羽純のけなげさに惹かれました。
登場人物のそれぞれが抱える悲しみと、どうしようもない社会の流れ。
共感できる生き方に出会うたびに、切なくなりました。
一見、荒々しく獰猛な「生」や、もがき苦しみながら何とか前を向こうとしている「生」。
そして、そんな「生」に「死」はいつも寄り添っています。
「死は忘れたり克服したりするものではなく、共に生きていくものなんだって」と言う羽純の言葉は、
たぶん一生忘れられない言葉になると思います。
終盤、猟師の戸部が山に入って行く場面は、泣けました。
本を読み終えても何日も、本の世界から抜け出せませんでした。
山を見ると、本の中に登場した動物達や人間の悲しみや数々の想いが頭を巡り
胸が一杯になるのでした。
本はフィクションです。
でも、現在の私達が置かれている問題を的確に指摘しています。
違った形で、自然から多くの示唆はすでにされています。
この本がどんなジャンルになるのか・・・
議員になってから、読むのは役所の書類や資料ばかりで、自分からは決して手に取ることがなかっただろう一冊でした。 ^^;
本を届けてくださった樋口さんに感謝。
この本を世に出してくださった感謝とともに、お祝いを申しあげます。 m(_ _)m
この「約束の地」は、「日本冒険小説協会大賞」を受賞されているそうです。
アマゾンのカスタマレビューも参考に!
環境問題を一緒に戦った同士としてもお勧めします。
一気に読んでしまいますよ!
この冬、富士見図書館のものを読みましたよ! お隣の北杜市を舞台にした物語ですが、面白くてつい引き込まれてしまいました。 地名も一部、実在のものだったり、現市長が白○氏だったりと…、地元の事情に通じている人なら、さもありなんと妙に納得させられてしまいますね。
貼り主: 八ヶ岳おろし 日時: 2009年05月21日 20:20「約束の地」を購入しました。
衝撃的なスタートとともに引き込まれて読み続けました。
いくつかの伏線が結末につながっていて、色いろ考えさせられました。(広げすぎの観もありますが)政治の恐ろしさと同じくらい動物たちの犠牲の深さに考えを広げることの大切さを感じました。
コメントありがとうございます。
本当に、出だしから引き込まれますよね。
同じ想いで「灰溶融炉建設に反対運動」をしてきた樋口さんだけに、こういうコメントをいただけると、とってもうれしいです。
環境問題は広く知識があるし、「冒険小説」という領域も、私には新鮮でした。