映像文化協会の「教科書裁判」 ~歴史の法廷で裁かれるもの~
と言うDVDを友人から借りて見ました。
先日の「日本と言う国を知る」の続きのような話です。
映画の導入は1950年初頭の話から始まっています。
当時の小学6年生の書いた「川」と言う詩
「さる さるる
ぴる ぽろ どぶる
ぽん ぽちゃん
川はいろんなことを
しゃべりながらながれていく
なんだか音が流れていくようだ
顔を横向きにすれば
どぶん どぶぶ
前を向けば小さい音だ
・・(略)・・・ 」
「川」の音を、こんな風に表現できるなんて、すごい感性!
ところが、当時の教科書検定では、この「さる さるる ぴる ぽろ どぶん」が妥当ではない。
「さらさら」に直すか、さもなければ全文削除と判断。
また、「大きなかぶ」はロシア民謡である為に批判されたそうです。
日本の教科書は、神話から始まり、天皇はその子孫であると言う神話教育がなされていました。
各学校には、ご真影といって、天皇の写真が祭られた奉安殿があり、学校の行き帰りに生徒は最敬礼をしなければいけなかったそうです。
私も、小学校の時に担任の先生が
「ご真影を見たくて見たくて、みんなが最敬礼している時にちょっとだけ顔を上げてみたら、先生に体が吹っ飛ぶくらいに横っ面を張り倒された」
と、話してくれたのを覚えています。
家永氏曰く
「理屈ではなく、身体的動作の反復で皇室に敬意を持つように教育されてきた」
なるほど・・・毎日毎日最敬礼をして上目使いで見ることさえ許されなかったご真影。
子供心には深く刻まれたはずです。
そして、この映画の中で強烈に残った話。
教科書裁判では、沖縄戦における住民の集団自決に軍の関与によるものである、ということが一つの争点でもあります。
沖縄戦で、チビチビガマでは集団自決が起こりました。
しかし、同じ地区の人々が多く非難していたシブクガマでは、集団自決は起こらなかったそうです。
同じ教育を受け、同じ環境で暮らしていた人々に、なぜこのような「差」が生まれたのでしょう?
なぜなら、シブクガマにはハワイ帰りのおじいさんが二人いて、自決しようとしていた人々を止め、米軍と交渉して住民を助けたのだそうです。
自分たちの目でアメリカ人を見てきたハワイ帰りのおじいさんたちの知識に、助けられたんですね。
反して、チビチビガマには、シンガポール・マレーシアからの帰還兵がいて、日本軍が現地の人々を殺してきたように「赤鬼はもっとひどいことをする」と言う話が壕の中に広まったようです。
集団自決は、日本軍のいた離島でしか起こっていない、と言います。
みんな、生きる為に避難していたのですから、米軍の投降の呼びかけがあった時に、歪曲した情報がなければ生きる選択はあったはずです。
日本軍に追い詰められて、多くの住民が犠牲になったんですね。
その事実は事実で、若い世代に正しく伝えなければなりませんね。
家永氏は映画の中で次のように語っています。
「国家統制が恐ろしいものだとわかってもらう事が大切。」
「むしろ、今後の世代に大きな影響を及ぼすと思う。
若者も人事ではなく、自分たちの運命が関わっていると支援の輪に加わって欲しい。」
「歴史の法廷における勝利は確信している。遺産として後世に残るのもだ」
長い歴史の中では、きっと正しい判断が下される、と言う家永氏の話は、重みがありますね。
「教科書裁判」の映画を見て下さってありがとうございます。この映画の監督を担当した者です。たまたまパソコンで「教科書裁判」のワードを入れたらヒットしたので感想を読まさせていただきました。ずいぶん前につくったものですが、いまだに社会の根本的なところは変化していませんね。沖縄戦の話は家永さんの問題の中心テーマではなかったのですが
あえて構成の中に象徴的に入れました。入れてよかったと、千代子さんの感想を読んで思いました。
いろいろな活動をなさってるご様子。今後ブログを読まさせていただきます。新たに現在製作中の作品もありますのでまたお知らせします。
井出さま
コメントをありがとうございます。
「教科書裁判」の監督をなさってんですね!
映画を創ってくださって、ありがとうございました。
我が家では、4人の子供達がそれぞれにインドとカナダに留学中です。
インドでは、主に高校の時代をすごしていますが、インターナショナルスクールでいろいろな国のお子さんと友達になっているようです。
欧米からチベットやブータン、中国、それに韓国のお子さんも多いそうです。
現代史の中でも特に日本の諸外国での戦略戦争について教えられない我が子たちと、日本の戦争責任について教え込まれている中国や韓国の子供達が、果たしてどんなお付き合いができるのか・・・と、心配です。
そんなこともあり、「映画」と言う視覚的な分かり易い題材を、みんなで鑑賞して「事実を知ろう」、と言う視点で、何回か映画上映会をしています。
本当にいい映画が多く、もっとたくさんの人に観て欲しいな、と思います。
しかし、なかなか現実は厳しい・・・
観に来てくださる方も、年配の方が多いです。
本当は、若い人たちに繋げて生きたいのですが・・・
子供達も、友達に「日本ってどんな国?」と聞かれて、自分達が日本と言う国についてよく知らなかったと気がついたと言っています。
子供達には、いろいろな事実を知った上で、日本と言う国を愛して欲しいな、と願っています。
はじめまして。家永裁判について探していたときにこのページを見つけました。映画にまでなったことは知りませんでした。
私が教育学科の学生だったころ、憲法の授業で先生はひたすらこの裁判内容だけを熱っぽく教えていらっしゃいましたが、
わたしは何も考えずにぼんやり聞いていました。それから20年経ち現在海外に居住しています。
こちらではよく日本の歴史が話題になります。アメリカ人や中国人からは原爆投下は当然の行為、
今もなおあらゆる補償行為が続いて当たり前だと言われました。
日本故曽我鬼畜であり、ひどいことをしてきたから当然の報いであると。
私も学校の歴史の授業で何の疑問もなく日本こそが悪い国だとそう受け止めていました。
でもヨーロッパ人から原爆は一般市民を60万人以上も殺した大残虐行為ではないか、
ベルギーやフランスでも今もなおドイツに憎しみや反感を持つような教育はしていないとも指摘され、
またインドネシア人からは日本のおかげでオランダ支配から独立できたのだ言われ、日本の歴史についてまた歴史教育について考え始めました。
また日本の近代現代史についてGHQや中国から押し付けられた自虐史ではなく本当のことを学ぶべきだという櫻井よしこさんの本に出会い、
ではあの裁判での歴史の記述とは、一体どんなものだったんだろうと思い始めました。
今は歴史教科書の内容について中国や韓国の反応で記載が決定されるという状況を、非常に残念に思います。