自然浄化法リアクターシステムを取り入れている、茨城県水戸にある、産業廃棄物中間処理施設の見学に行ってきました。
堆肥化施設と液肥製造プラントとが隣接の施設でした。
この施設で受け入れて堆肥化しているのは、し尿・し尿汚泥・生ごみなど
施設は、大きく二つに分かれていて、一つは生ごみやし尿汚泥の堆肥化施設。
もう一つは、し尿の自然浄化システムによる液肥化プラント。

大きな建物の中に、堆肥を入れる升が仕切られていました。
ここで何回も切り返しを繰り返しながら堆肥を醗酵・熟成させています。

よく見えないのですが、上から液肥がシャワーのようにかけられています
液肥をかけることで、よい堆肥ができるのだそうです。

丁度、生ごみが搬入されて来ました。

まず、スコップで混ぜます。

し尿の脱水汚泥と一緒にして混ぜ、シャベルカーで混ぜます。

その後、この破砕機にかけ分解しやすくします。
そして、完熟戻し堆肥と混ぜて、堆肥場で醗酵させます。

この施設では、トラクターが主力戦力。
堆肥を積んで置くと醗酵が始まり、温度が上がっていきます。
マスごとの温度を表面から50Cmほどのところで毎日計られ、黒板に記されていました。
64℃から72℃の間でした。
中心部では、80℃を越しているそうです。
醗酵が始まった直後は温度が上がり、徐々に下がって行くので、温度を見て切り返しのタイミングを見ているそうです。
切り返すと、また、醗酵が活発になり温度が上がる。
温度が下がったら、また切り返す。この繰り返しだそうです。
大体、3ヶ月ほどで熟成の堆肥が完成。
この間、4~5日に一度、液肥を散布し、分解を促します。
この液肥をかける所が、この施設の開発したところだそうです。

し尿汚泥の浄化システムです。
説明をしてくださっているのが、この施設を作り上げた大関さん。
この浄化法で作られた液肥は、殺菌・消臭作用が高いそうです。
「アライグマにかまれた後にこの液を付けておいたら、傷口がきれいに直ってしまった」と、大関さんの経験談。

上の施設で浄化された水で、金魚が飼われています。
においはしませんでした。

し尿のバキュームカーです。
「においを嗅いでごらん」と大関さんに言われ、ホースの臭いを嗅いでいるところです。
信じられませんが、本当に臭いません。
自然浄化システムでできた、液肥に秘密があるそうです。

この施設で作られた堆肥と液肥で作られたナス。
「食べてごらん」と言われ、生のまだ青い小さいナスを試食。
食べてびっくり!
まったくエグミがない!
しかも、甘い!

大関さん、動物がお好きなようで、近くにカモやポニーを飼っていらっしゃいました。
堆肥を下に敷いてあるそうですが、馬糞の臭いがしません!
今は非常によい状態で堆肥も作られていますが、
最初は、堆肥に虫がわいたり、失敗を重ねながら今の方法を確立されたそうです。
本当に基本的な技術の理想的な施設だと思いました。
あんまり簡単すぎて、正直
「わざわざ、こんなのを見るために茨城まで来たのか・・・」と,言うのが第一印象です。
企業秘密で教えていただけない部分もいろいろあったのですが、確かにすごい。
し尿や生ごみを扱っているのに、ほとんど臭いがしない!
しかも、ハエなどの虫もいない!
おそらく、良いバクテリアがとってもいい状態で活発に活動しているんでしょうね。
し尿処理も堆肥施設の方も、両方、処理能力が、 4.5トン/日 だそうです。
生ごみの回収をして、堆肥を作り、その堆肥で野菜を作る。
そんな循環社会を目指して、生ごみ回収を始めたところでも、堆肥がはけずうまくいっていないところも多いそうです。
ここで作られた堆肥と液肥はマイクロシリーズとして、ムラカミシードで売られています。
堆肥(マイクロバランス・天然土壌活力剤)は、15kg 6千円。
液肥(マイクロエース・天然植物活力液))は(1500ml)× 6本 1万円 。
その上、野菜が驚くほど元気においしく育つと言います。
しかも、消臭・殺菌効果もある。
これが本当なら、農薬や化学肥料で疲れた土地を甦らせて、農業を元気にすることも可能ですよね。
私たちの市町村でも、こんな方法を選択肢の一つとして、ぜひ検討して欲しいものですね。
現在、富士見・原の一部事務組合でし尿は処理しているので、具体的に取り入れようとすると、問題はあります。
しかし、目指すべきは、大きな高い技術を必要とするような施設ではなく、
大関さんが確立されたような、自然のサイクルの中で最小の施設だと思います。
なんと言っても、極力減らしたごみを、いかに環境に付加をかけないで処理するかを目指すべきですよね。
大関さんは、老人福祉施設も経営なさっていて、そこでもここの液肥は消臭に一役買っているそうです。
とにかく、懐の広いすごい人でした。