うちがお借りしている、我が家の目の前の畑の大家さん、武藤盈さん。
昨年は、人に貸した田を、今年は直播で作るそうです。
私が、畑のルバーブの芽を摘んでいたら、隣の田んぼで盈さんが「ぬるめ」作りをしていました。
田んぼに冷たい水が入らないように、田の入り口で水が蛇行する部分を作ります。
水をぬるませる、と言う意味から、ここの地方では「ぬるめ」と言うのだそうです。
お互いにちょっと疲れた頃。
「お茶にしませんか?」と、ポットを持って盈さんのところに行くと
「やりかけで、乾いちゃうからこれだけ済ませてしまうよ」
ご近所でも、こうした「ぬるめ」をあまり目にしません。
鍬一本でこんな作業を出来る人も、少なくなってきたようです。
急いで家に走り、カメラ持参で戻りました。

泥を壁にすくって、壁の表面全体をやわらかい状態に。

泥を押し付けながら、表面を整えていきます。

乾かないうちに、がべの部分に鍬の背をあてて、こちらからゆっくり、でも一気に歩き、表面をきれいにしていきます。
左官屋さんの仕事のようですね。
田んぼの外周のあぜをこうして塗って固める「あぜぬり」も、今では器械があるのだそうです。
確かに・・・大変な作業ですよね。

「出来はいかがでしょうか?」と伺うと
「上の中だね」と、返事が返ってきました。
ご苦労様でした。 ^^

「ぬるめ」を仕上げて、ようやく一服。
八ヶ岳を眺めながら、今年初めて取り入れる「直播栽培」について教えていただきました。
それにしても・・・7月のお誕生日で94歳になります。
いまだに現役!!
長野県は「PPK」で有名ですが、ご存知ですか?
ピン、ピン、コロリの頭文字です。
最後まで元気に働いて、苦しむ事もなくコロッと逝きたいって事です。
盈さんのような方は、どこが痛い・・・とおっしゃっていても、田や畑に出て仕事をなさっています。
こうして生きてこられた方には、人として生き方に頭が下がります。
長年、農業で鍛えられた皆さんにはかないません。
私たちの年齢では、軟弱な体になっていて、PPkは難しいですよね・・・ ^^;