先日の千葉市の鉄鋼スラグの事故もあり、千葉で鉄鋼スラグの勉強会があると聞き、出かけてきました。
鉄鋼スラグについての、今までの認識が間違っていたことを認識してきました。
この日の主催は「残土・廃棄物問題ネットワーク・ちば」 代表 藤原寿和氏
藤原さんには、私たちネットワークでも、環境省への要望書提出、川田龍平さんへの要望、そのほかさまざまな情報の提供・・・
いろいろな角度からお世話になり、運動の支援をしていただいてきた方です。
この日のテーマは 「千葉県における鉄鋼スラグの問題」
~千葉県のどこでも使われているスラブ。しかし、スラグは産廃です。
この問題を先駆けてやっている愛知県の話をみんなで聞きましょう。~
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この問題を追っている、アジアプレスの井部正之氏の話から
「鉄鋼スラグはグリーン購入法に指定されている安全なリサイクル製品である」と言われているが、本当にそうなのか?
鉄鋼スラグ協会のホームページより
●PH
鉄鋼スラグは、含有する石灰の影響で、水と反応するとPHが10~12に上昇し、コンクリート再生路盤材、セメント安定処理土と同等か、それ以下のアルカリ性を示します。
わが国の土壌は一般的に酸性土壌であるため、鉄鋼スラグ製品から溶出したアルカリ成分は、土壌に吸着中和されますが、鉄鋼スラグに接した水が土壌を介さないで、外部に流出する恐れがある場合には、コンクリート再生路盤材やセメント安定処理土を使用する場合と同様、アルカリ吸着能の高い土壌で覆土したり、炭酸ガス等で中和処理した後に排水する等の対策を実施する必要があります。鉄鋼スラグ製品をご使用いただく際には、施工中・施工後の流出水対策について鉄鋼スラグ製品の製造元、販売元と事前によくご相談いただくようにお願いします。
◎淡路島では、30m以上の谷が、鉄鋼スラグで埋め尽くされてしまった。
・転売が繰り返されていて、末端の業者は「うちは土地を貸しているだけ」「うちは中間に入ってマージンを儲けただけ」と、所有権の押し付け合いをしている。
・1tあたり100円で売る一方、「運搬費」として千数百円が支払われていた。
◎愛媛県今治市では、保管所を作るといって5万5000tの鉄鋼スラグを埋め立て
・スラグが持ち込まれてから、現場に近い海では魚が浮き、カキやエビが死に絶えた。
・近隣の住民に、目・鼻・のどの異常が多発
・住民が依頼した水質調査で、PH13の強アルカリ、環境基準の9倍もの鉛、5倍のヒ素を検出
・業者は「安全、無害」と主張しながら、突然撤去した。
◎松山市では、週宅地の真ん中にスラグが積まれた
・住民の聞き取りで、健康被害が発覚。この場合、聞き取りのため集まってもらって初めて、一様に目・鼻・のどに異常があることが分かった。
住民はそれまで、各個人の問題と健康被害について気がついていなかった。
◎千葉市のJFEスチールでは、鉄鋼スラグによる強アルカリ、シアン化合物、六価クロムなどが基準値以上の値のものが排出されていたことが、2005年に発覚した。
などなど・・・各地で起きている同じような問題が事例を挙げて紹介されました。
各地の共通の問題点
・「グリーン購入法で定められている優良なリサイクル品」として持ち込まれている
・業者は問題が起きても「産廃ではなく、無害な有価物」と主張
愛知県愛西市の吉川美津子さんからは、愛知県で起こった同じような鉄鋼スラグの話がありました。
愛知でも、やはり岐阜大学教授の協力で住民が溶出水を検査し、環境基準を大幅に超える鉛、ホウ素、セレン、ヒ素を検出。
その後愛知県は、野積みにされていた鉄鋼スラグを「産廃」と判断。建設リサイクル材の認定の取り消しをして、改善命令を下しました。
★先日の千葉市の路面隆起の件
・路面の隆起が発生したのは、「RC40」と言う再生路盤材料を使用した箇所。
・この路盤材料のうち、2002年から2003年にかけて販売したのもで隆起が発生した
・千葉県内だけで販売しているもの。
・同時期に鉄鋼スラグの配合を変えており、配合比率を高めた一部の鉄鋼スラグが影響している可能性がある。
・路盤材料もスラグも協会やJIS規格に適合していた。
★とにかく、焼却ごみの溶融スラグが問題だと思っていましたが、鉄鋼スラグも大変に大きな問題を抱えていることが分かりました。
鉄鋼スラグ協会のホームページで分かるように、鉄鋼スラグと言ってもいろいろな種類があるんですね。
焼却灰のスラグと共通の問題として、「リサイクル品である」という、国のお墨付きがつくこと。
需要の多い、中国などの海外への輸出が今以上に増える事が懸念されること、などが挙げられます。
それにしても・・・です。
健康被害くらいじゃ国は本気になってくれないんでしょうか。
溶融炉の事故にしろ、「想定外」なことがあっちこっちで起こっているのに・・・
歴史から何も学んでいないってことでしょうか・・・
見せていただいた写真の中には、肥料成分が含まれているという鉄鋼スラグで育った、真っ黒な大根や真っ赤なキャベツもありました。