よく拝見しているブログ「東京23区のごみ問題を考える」と、情報収集能力抜群の友人による情報提供です。
こんな記事を読むと、これからも溶融化を進めてきた、負の副産物が次々と浮上してくるのではないかと恐ろしくなります。
沖縄タイムス2008年2月7日(木) 朝刊 27面
「溶融炉から高温灰漏れ/那覇・南風原クリーンセンター」
以下、新聞からの抜粋。
『南風原町新川の那覇・南風原クリーンセンターで昨年六月、ガラス状の「スラグ」や金属質の「メタル」約四トンが灰溶融炉から漏れ出し、構内の操作盤や配管類を燃損させていたことが六日、分かった。松田所長は「作業員にけがはなく、軽度な事故だった」と説明しているが、漏出した高温のメタルやスラグが冷却水と反応し、大規模な水蒸気爆発を起こす危険性があったことを認めた。同センター灰溶融炉での事故は初めて。炉は復旧工事後、昨年十一月中旬から通常通り稼働している。(仲本利之)』
『同センターの中間調査報告書によると、昨年六月八日午前四時五十二分ごろ、炉下層部に想定量を超えて蓄積していたメタルが炉中層部のスラグ口から漏出。高温のメタルがスラグ口から漏出したため冷却水管などを溶かした。噴出した冷却水とともにスラグが飛散し、構内の操作盤などが燃損した。作業員らが三十六分後に処理し、警察や消防には通報しなかった。』
★技術が進歩しているはずの溶融技術、それでもまだこんな事故が起きています。
やっぱり、「未完成の技術」と言わざるを得なません。
新聞によると「灰溶融炉の管理運営を委託された沖縄プラント工業(浦添市)の作業員が通常三日ごとに排出するメタル蓄積量の計算を誤り、約七日分蓄積させたことなどが漏出の要因となった。」とあります。
これは、「ヒューマンエラーだ」、と言い訳しそうですが、機械自体の問題でも、操作する人が原因の事故でも、事故には変わりありません。
ほんのちょっとした人のミスが、大きな事故につながると言うことです。
この「那覇・南風原クリーンセンター」でも、スラグを道路資材として利用していたようですが、スラグを利用したアスファルト道路で以下のような事故が起こっています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
読売新聞 2008年2月8日23時46分
「千葉で道路81か所が隆起、再生路盤材が膨張か…1人けが」
以下、新聞記事より抜粋。
『千葉市と製鉄関連会社「JFEミネラル」(本社・東京都港区)は8日、同社製造の路盤材が舗装に使用されたアスファルト道路の一部で路面が隆起し、男性が軽傷を負ったと発表した。』
『路盤材が雨水などと反応して膨張したのが、原因と見られるという。』
『同社に道路の隆起が初めて報告されたのは、2005年末。その後も苦情が相次いだため調べたところ、昨年6月になって路盤材の膨張が原因と判明した。この路盤材はアスファルトやコンクリート廃材、ステンレス製造の際に副産物として出る「製鋼スラグ」などが原材料で02~03年に製造された。スラグの配合率が高かったため、水との化学反応で膨張した可能性が高いという。同社は「材料が数年も遅れて膨張するとは我々の知識にはなかった」としている。』
★これは、ショックな事件です。
こんな事になりかねない、と今までスラグの危険性を訴えてきましたが、こんなに早くこうした事件が起こるとは思っていませんでした。
酸性雨などの影響で重金属の溶出は想定していましたが、スラグ自体が膨脹するなんて事は、それこそ素人の私たちには思いもしていませんでした。
JFEミネラル自身が「材料が数年も遅れて膨張するとは我々の知識にはなかった」と言っているのです。
この事は関係する機関に、本当に真剣に受け止めていただきたいですね。
今回、問題になった「製鋼スラグ」は、ステンレス製造の際に出来るもの。
灰のように何が入っているのか分からないものに比べて、安定しているし技術も進んでいると思っていました。
それが、雨水と化学反応を起こして膨脹したらしいと言います。
化学反応で膨脹したと言うことは、中に閉じ込められたはずの重金属なども流出した可能性もあります。
スラグを実際にご覧になった方の中には、「あんなガラス上のものから溶出するはずが無い」と言う人もいます。
でも、今回の「水との化学反応で膨脹した」と、信じがたいような話です。
すでに、多くの公共工事でスラグは使われています。
この事件で、スラグその物の安全性が問われてきます。
これを機に、スラグの安全性について、国でも、しっかりと検証して欲しいです。