現在富士見町ではサル、イノシシ、シカなどによる有害鳥獣による被害が深刻化しています。
町では電柵等の設置を実行、今後も資材支給をして、各地域で設置、維持管理をお願いして行く予定です。
でも、私個人としてはこの方法に疑問を抱いています。
設置にかかる費用、その後の維持管理そして景観の面から見ても本当にこの方法でいいのでしょうか?
文句を言っても何の解決にはならないので、その他の実現可能な対策を提示することは出来ないかといろいろ調べています。
私の夫がイギリス人である事はもうご存知と思いますが、私たち夫婦は有害鳥獣対策に犬を使うことが有効なんじゃないかと思っています。
夫のジェルミと特に「人間と動物の関わりに付いて」話をしていると、農耕民族だった日本人と、動物が生活の中に密着していた狩猟民族との長い歴史の違いを痛感します。
個人的なことで恐縮なのですが(今までは、結構秘密にしていたんですが、HPに書いておいて秘密ですとは言えませんね。)私と夫は20年ほど前に北海道の動物王国で知り合いました。
以前「ムツゴローと愉快な仲間たち」と言うテレビ番組が放映されていたのをご存知でしょうか?
夫はその関係で世界各地で犬と人間との関わりを取材して来ました。
ジェルミが各地で取材した犬の能力や人との歴史を見ても、私たちはサル被害対策に犬を使える、と思っています。
でも、私たちが考えているだけでは説得力がありません。
今年に入り、そのことについてインターネットでなにか先進的な事例はないかと調べていたところ、1998年11月14日から15日にかけて奈良教育大学において開かれた「野生生物保護学会 第4回大会」ポスター発表で次のような記事を見つけました。
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(10)日光における猟犬によるニホンザル野生群の追い上げ試験
井村順子*(東京農工大・農)・小金澤正昭(宇都宮大・農)・今木洋大・
丸山直樹(東京農工大・農)・和田一雄
全国でニホンザルによる農作物被害に対する様々な防除対策がとられている。
しかし、各々の手法には難点があり、防除方法に一層の工夫が求められている。本研究では、新しい方法として猟犬による追い上げを行なった。
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そこで、この記事を頼りに調べているうちに「東京農工大学農学部の丸山直樹先生」に行き着きました。
先生にお願いしてこの時の資料をお願いしたところ、いくつか貴重な資料を送っていただきました。
・「野生生物保護」 4巻 1号 1999年7月 野生生物保護学会
日光における猟犬によるニホンザル野生群の追い上げ試験について
・「ワイルドライフ・フォーラム」 9巻・1-2号 2004年10月 野生生物保護学会
白神山地における西目屋村アニマルパトロールの取り組みと地域社会の展望
・「乱声 奈良からの手紙」 NO.12 2003年 冬号
日本人はオオカミを滅ぼし、オオカミは森林を救う!
-森・オオカミ・ヒトのよい関係を考えるー
・「フォレスト・コール」 NO.10 2003年12月 日本オオカミ協会
自然と人との関係を考える
丸山先生には、本当に感謝です。
突然にメールを送った私に、すぐに資料を送ってくださいました。
丸山先生は日本オオカミ協会の創設者のお一人でもいらっしゃいます。
『乱声』の中では「オオカミは農業の守り神でその大切さを認識しよう。自然生態系回復林にオオカミは欠くことが出来ない存在。オオカミに関する正しい知識が日本の自然生態系と農林業の保全に通じていることは間違いない」とおっしゃっています。
オオカミ復活にかける先生の情熱が熱く伝わってきます。
先生のおっしゃる事は説得力があり、本当に正論だと思います。
でも、日本からオオカミの姿が見られなくなって久しく、日本人の心の中にオオカミに対する畏敬の念や愛情が薄れてきてしまっています。
アメリカではシカ対策のためにすでにカナダからオオカミを導入し、成功を収めているようです。
でも、日本では、先生の考えていらっしゃる計画のように中国から連れて来るとなると、やはり感情的に受け入れられにくいかな・・と言うのが正直な感想です。
先生の資料を拝見していると、根本的な原因を捉えて考えることが大切だと改めて気がつきました。
話が飛んで不耕作地についてになってしまうのですが、これから将来の展望を考えると実現可能な方法として、放棄地を森林にするなんて考えたら、こんないい話はないかもしれません。
先日、富山の方に 不耕作地に肉牛を放牧したら「牛が畑を耕し、サルがそこからは下りてこなくなった、子どもが牛を見に来るようになって情操教育にもなったなどなど・・・6つもいいことが付いて来た」と聞きました。
高遠町でも牛の放牧の実験をしたようです。
研修に行ってきた町の職員によると「ササは食べないし、牛は扱いも大変だ」と言っていたそうです。
牛の扱いが大変ってどんな牛を使ったんだろう・・・?(ちなみに私は北海道で牛の乳搾りもしていました)
富山の方は「牛は何でも食べる」とおっしゃっていましたが種類によっても違いはあるかもしれません。
この耕作放棄地や休耕田などの対策としては、前向きな話を見つけました。
肉牛を放牧した「田んぼ牧場」の普及に、農林水産省が今年度から積極的に乗り出すそうです。
この話も広まれば,農水省の言うように、耕作放棄地対策に加え自給率アップと期待できますよね (o^-')b
さて、サルの話に戻りますが、先生の資料にある「白神山地における西目屋村アニマルパトロールの取り組み」でのグリンツーリズムとサル追いなど、参考にさせていただけそうです。
実は、私たちの考えている事のひとつは、地元の人が総出で楽しみながら、犬と一緒にサル追いが出来ないものかと言うものです。
サルを町民総出で追い払うなんて、多くの人は不可能だと思っていると思います。でも、出来ないことではないと思います。
「東南アジアの国であれだけ犬が大切に扱われる地域も珍しい」と、夫はいつも言っていますが、スマトラ島の西の地域では、島民が毎週自慢の犬を連れイノシシ狩りをします。
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こんな美しい村の森でイノシシ狩りは行われます。
富士見の“出払い”みたいなのもか もっとイベント的なものかも知れません。
イノシシを仕留めると犬たちはその肉にありつけます。
一昨年、夫はその“イノシシ狩り”をぜひ見せたいと、私を除く家族は一日その“イノシシ狩り”に同行しました。
一日、犬たちと林の中を歩き回っていたそうです。

こうやって一日中、森の中を犬を連れて歩き、イノシシを見つけたと合図があると犬を放して追います。
これを毎週やっているのだそうですから、一種のレクリェーションと言えるかも知れませんね。

ここでは、たまたまスマトラ島の話を紹介しましたが、こうやって先生の実験のようにグリンツーリズムとサル追いをタイアップすることも、ひとつの考え方として可能ではないでしょうか?
また、我が家にはジャックラッセルテリアが一頭います。(イギリス人の大好きな犬です)その犬が散歩の途中でサルの姿を見かけると(あるいは臭いを嗅ぎ付けると)猛烈に追いかけていきます。
追いかけると、群れは林へと逃げ込むのですが、先生の資料にもあったように、木に登り上から様子をうかがっています。
サルが木に登ってしまうと犬は見失い、先に逃げていったサルを追ってしまいます。
木に登ってしまったサルに対してロケット花火などで人間が協力すれば、効果は上がるでしょう。
追う事も定期的に継続しなければ効果がないかもしれません。
我が池袋の集落では昨年、区民の有志20人ほどでサルを追いました。その結果、追った後一ヶ月ほどサルは近づきませんでした。
うちの犬がサルを追う所を見ている人は、ある程度犬がサルを “追う事” に効果があると考えてくれているようです。
だめでもいいから一度近くの区と協力してサルを追ってみたい、と言う意見も池袋区では出たようです。
富士見町でも、集落によって被害の状況も考え方もさまざまです。
果たして、これからどのよう事が可能なのか、どこまでみなさんに協力していただけるか分かりませんが定期的に追うことは効果があると思います。
木曾ではすでに、犬でサルを追い払うための「忠犬特区」の申請が出されています。特区に指定する必要はないとの判断のようですが、そちらのこれからの動きもとっても興味があります。
「忠犬特区」 このページの『環境省』の 管理番号 1086010
最近の長野日報にもありましたが、大町では「モンキードッグ事業」が稼動しています。(先を越された感じでちょっと悔しい!)
「モンキードッグ」の第一号が5月6日、南安曇郡にある県愛犬警察犬訓練所に入所したそうです。
新聞によると
「ほかに2頭が今月に入所、約3ヶ月訓練を受ける予定。人の指示でサルを追いかけ、深追いせずに家に戻ってくるなどの服従訓練を受ける。訓練には週1回、飼い主も参加。(☆ここが大切なところですね)今年度の予算に4頭分の訓練費63万8千円を盛り込んだ。」
63万8千円で4頭分。1頭15万9500円。農作物の被害を考えると「だめでもともと」でやっても、投資する価値のあるお金だと思います。
たくさんのところが注目しているでしょうね。
一番の原因はサルにとって人が怖い存在ではないことですよね。
いろいろな原因はあるとしても、サルにとって人間が天敵だったから、サルも人里には下りて来なかったはず。
4月に、奈良県果樹振興センター 作物保護・鳥獣害対策チーム 総括研究員の 『井上雅央氏 』を講師に招き、「山の畑をサルから守る」と言う講演会があり、たくさんの聴講者があったようです。
当日は残念ながら出席できなかったのですが、本は読みました。
知り合いが、ビデオを買って持っているので、それを借りて見てみました。
みんなでビデオを借りて見るのもいいんじゃないでしょうか?
まずは、みんなが共通認識を持つことが大切だと井上さんの本にもありました。
一人が頑張って追っていても、隣の人が畑に作物を放置していたんでは何にもならないですよね。
大切なことは、あっちでもこっちでも「鳥獣被害の対策」についてみんなで話し合って、勉強していくこと。
この事も、みんなで協力しなければ解決することは出来ませんね。
ひょっとしたら、解決策を探っているうちに「町づくり」も一緒に出来るんじゃないかと・・・・期待しすぎ? (*^.^*)ゞ
山間地で稲作を行っています。隣の田圃(荒廃農地)がイノシシのヌタバと化しています。電柵を張ってはいるのですが、どうも今年は持ちそうにありません。
そこで飼い犬を夜間放してみようかと考えていますが、周囲の了解も取らなければなりません。ちなみに犬は柴と在来の雑種で13歳の雄、やや老犬ですが、毎朝散歩をして足腰は鍛えています。
今まで秋には山に連れて行き野山を跳ばしたこととはありますが、里で放したことは無いのでやや心配です。
なにか注意すべきことがあればコメントを。
安藤さま
コメントをありがとうございました。
犬が獲物を追うのは本能的なものが大きいかと思います。我が家のジャックラッセルは非常に狩猟本能が強いので、体は小さいのですが、物怖じをせずに大きなサルの群れでも猛烈に追っていきます。
でも、犬によっては一度怖い思いをすると追わなくなる犬もいます。
また、本能が強すぎて、どこまでも追ってしまうことも心配です。
呼べば帰る、と言う訓練はなさっていますか?
大町市のモンキードックでも行っているように、人に噛み付かない、呼べば帰ってくる、などの基本的な訓練は大切だと思います。
また、イノシシは反撃することもありうるのではないでしょうか?
そんなことも心配ですね。
基本的には、動物と人間の住み分けができればいい訳で、そのために犬を夜だけでも放せればいい方法だと思っています。
昔は、田舎ではみんな犬を夜は放し飼いにしていて、その犬たちが群れになって縄張りの見回りをしていて、住み分けが成されていた、と言う話をよく耳にします。
でも、現実問題として、今の世の中では法律もあり、なかなか難しいのではないでしょうか?
そのら辺の事は解決なさっているのでしょうか・
貼り主: エンジェル 日時: 2007年08月06日 00:33