3月2日、下水道裁判の判決が松本地裁でありました。
町がマンホールポンプ場の管理作業を妨害したとして排除請求で住民を提訴した本裁判。
これに対し住民3人が緊急時に汚水があふれる危険があるとして自家発電装置と貯留槽の設置。そして、町の対応が不誠実だったと慰謝料などの賠償請求をし、争っていたものです。
判決は、双方とも棄却。
住民の反訴に対して、町に過失責任があったとして、慰謝料として5万円。弁護士費用として1万円の支払いが、町に命じられました。
私も判決文と言うものを初めて見たんですが、32ページからなっています
その中で、私がポイントと思われるところを。
管理作業妨害排除本訴請求事件(第1事件本訴)
町の主張
2ヶ月に一回下水道事業のマンホールポンプ場の点検、管理作業を行わなければならないが、11年6月1日、18日。8月5日。12年7月17日
マンホールポンプ場の上に自動車を駐車させるなどして妨害をした。
今後も妨害をする恐れがある。町は、本件間マンホールポンプ場の管理権に基づき妨害排除請求をする。
住民側の反論
管理作業が結果として阻止された事は認める。
少なくても町は 11年8月30日から12年7月17日まで本件マンホールポンプ場の点検、管理作業を行っていない。
この行動は、町が行政としてあるまじき不誠実な態度に終始して、本件マンホールポンプ場の安全対策に関してなんら回答を示さなかった為、やむにやまれずに行った正当防衛的行為であり、その態度も相応範囲内のものであって違法性はない。
また、12年7月17日以降、管理作業の妨害をした事はなく、訴訟において今後一切阻止行為は行わない旨明言しており、妨害の恐れはない。
判決 棄却
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自家発電装置設置反訴請求事件(第1事件反訴)・・・住民3人が起こした反訴
住民の主張
本件マンホールポンプ場の構造上、停電などによりポンプアップ設備が故障した場合、汚水が逆流してマンホールポンプ場から溢れ出す危険性がある。
その為に自家発電装置と貯留槽の設置。
予備的に本件マンホールポンプ場を含む下水道施設の使用の差し止めを求める。
町の反論
富士見町は、下水道施設設置、管理及び運営を法規、関係官庁の指導に基づいて行い、かつ、不測の事故への対応に行政上考えられる最善の努力をしている。
したがって、本件マンホールポンプ場において被告らの生活利益を侵害する自体が発生するはほとんど絶無に近い。
判決 棄却
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損害賠償請求事件(第2事件)
住民の主張
12年2月に当時の担当課長が緊急時に本件マンホールポンプ場から側溝へオーバーフロー管を敷設する略図をフリーハンドで書いて示し、後日設計図を示した。
そこで住民側が設計図の是非及び安全対策を要求したが、町は設計図の存在を否定し、具体的な安全対策をとらなかった。
又、その後も、文書開示請求に関わる不服申し立てに対して、条例により個人情報保護審査会に諮問するべき所、それを怠ったのは町の情報公開条例に違反している。などとして慰謝料として各100万円、弁護費用各10万円の請求。
町の認否
自治体が保有する文書の開示は、自治体の裁量の範囲にあるから個人情報保護審査会答申において不適切、違反と指摘された事が、直ちに違法性を基礎づけるものではない。
町は52箇所のポンプ上を設置し下水道事業を行っているのであり、特に危険性が高いとはいえない本件ポンプ場について、抜本的安全対策をにわかに策定、提示できるものではない。
判決 ・・・ 精神苦痛に対する慰謝料として5万円 裁判費用として1万円
富士見町は当時職員(原文は実名です)が作成した本件設計図等が存在していた事は、本人に確認する事で容易に知り得た。
にも関わらず、これに対する適切な調査を行わなかった過失により、被告に対し、事実とは異なる回答をしたため、同人が情報公開に関する諸手続きを経なければならないと言う不利益を被ったことが認められる。
これらの事実によって生じた精神的苦痛に対する慰謝料は5万円が相当。
又、被告は本件の遂行に弁護士を委任しているところ、本件事案の性質上、事件の経過、認容額等にかんがみると、賠償を求めうる弁護士費用としては1万円が相当。