3月議会も終わり、議会便りの原稿も何と書き終え、ようやくHPに書き込む余裕ができました。
その間の出来事など、思いつくまま載せて行きたいと思います。
3月18日に諏訪養護学校の卒業式がありました。
『卒業式』と、言うと「僕は育ったイギリスでは、そんな儀式をやったことがない」と夫は言います。
なるほど、こんな所にも文化の違いが現れるのか、と変に納得してしまいます。
あくまでも「個人」を尊重するイギリスと、形式を重んじる見本の違いでしょうか・・・
この日卒業生の皆さん、いつもは見たこともないような緊張した面持ち。
歩く時の手の指の先にまでその緊張が現れていて、ほほえましく伝わってきました。卒業式にも随分出席しましたが、あんな神経の研ぎ澄まされた指先を見たのは初めてです。
卒業証書を手にして来賓席の前で礼をする時のその表情が、私には誇り高い戦士のように見えました。
今年は長男の中学校の卒業式に議会の委員会審査の日が重なり、出席できませんでした。
長男は、姉たちと同じようにインドへの留学を望み、これで我が家から旅たつ事になります。
その節目に立ち会えなかったことは、母親として大変残念だったのですが、その気持ちも養護学校の卒業式に参列されて頂き整理がつきました。
特に、高等部の皆さんはこれから社会と言う大海原に泳ぎ出すわけです。その期待や不安、保護者の方々の心中が自分の気持ちと重なりました。
「この子は本当に一人でやっていけるのだろうか?」
「どんな苦労がこの子を待ち受けているのだろうか」
「私の育て方は間違ってはいなかっただろうか・・・」
さまざまな想いが頭をめぐりました。
本当に日本的なのかも知れませんが、この儀式のお陰で私も親としての節目を一つ越えることができたような気がします。
養護学校では、以前 障害者の皆さんと一緒にお菓子作りでお邪魔したり、学童保育に関わらせていた関係で学校評議委員も参加させていただいています。
2月22日に、評議員会がありました。
一年間の活動報告、学校評価結果の報告、来年度の取り組みについて伺いました。
7人の評議委員のうち、この日参加した評議委員4人の一致した感想は「この評価に振り回されないで欲しい」と、言う事でした。
他の学校がどのような評価をしているのかは知らないのですが、養護学校の評価は本当に細部に渡っています。
・環境とコミュニケーションに重点を当てた諏訪養の方向
・先生たちの支援は意欲的な活動につながっているか
・先生の支援は意欲的な学習を引き出していたか などなど7項目についてABCDと保護者の評価がアンケートで表されています
また、職員の自己評価として
教育課程、学習指導、地域との連携、研究 と、4項目について細かい成果、課題が示されています。
例えば、教育課程の中の「個々の子どもの実態に応じた指導では
成果として「新しい事の挑戦も取り入れ」「保護者との課題確認で願い生き」とありますが
課題として「絶対に勉強不足」「一人一人のカリキュラム構成には職員数絶対不足」などとあります。
相対的に保護者からの評価は高く、職員の自己評価は辛いものでした。
評議委員の中からは「先生がこんなに自信がないようでは困る」との意見もありました。
でも、私が外から学校の様子を拝見していて感じるのは、一生懸命に子どもに向かい合っている先生方の熱意が伝わるから保護者の評価が高く、熱心な先生方が悩みながら常に自問自答しながらやっている為に自己評価が辛くなるのではないかと思います。
諏訪養は地域と連携にも力を入れているのですが、その中で私の気になった事。
先生の評価のまとめの中に「・・・『外への発信』は年々充実してきている。しかし、施設の活用は広がっても人との関わりが広がったとはいい難い部分もある。地域と空気のような関わりや存在になってきたとの見方もあるが、関わりが薄くなってきているので、原点を見直せと言う意見もある。・・・・」と、あった事。
つまり、行事化されている事は増えているけど、本当の関わりがそこでなされているのか?と言う事だそうです。
私、個人の意見としては、まずは知り合うこと、そこから関心が生まれ関わりが交流につながって行くと思っています。そのチャンスを一人でも多くの人たちに与えて欲しいと強く願っています。
でも、先生の中には「もっと深く交流を持つ事」に意味があると言う意見が多いようです。
評議委員の中でも「たくさんの子どもの中で、たった10人でも本当の交流を持てる子がいればいい」と言う話も出ました。
なるほど・・・そう言う事も確かに言えるのかも知れません。
昨年の暮れに養護学校に大豆作りから味噌、豆腐作りで参加なさっている「味の会」と、職員の皆さんとの懇親会に参加させていただきました。
私のテーブルには新卒で養護学校に赴任された先生とベテランの先生がいらっしゃっいました。
話題が子どもたちのことになると話に熱(情熱と言った方が適切かもしれません)が込められ、姿勢まで前に乗り出してきます。
こんな時は、本当に時のたつのがあっと言う間です。
学童にいた時に感心したのですが、子どもたちが帰った後に先生方が各学部で毎日のように話し合っていらっしゃいました。
ご苦労も多いとは思うのですが、養護学校はその性格上、教師の数は他の学校とは比べ物になりません。
学年、障害でその対応はまったく異なりますが、その数だけを見てみると、16年度では、生徒が123人に対し、先生は65名いらっしゃいます。
小規模な普通の学校では、先生の数も限られ、先生同士がたくさんの議論を重ねたり切磋琢磨する点では弱い部分があるように思います。
その点、養護学校の先生たちは本当に恵まれている環境にあると思います。
普通学校には魅力的な先生もたくさんいらっしゃいますが、私が個人的に存じ上げている先生も、先生としても一人の人間としても本当に素敵な方ばかりです。
「教師が育つ」と言う意味においても、養護学校は重要な意味を持っているような気がします。