KISのSOEX~社会体験~
SOEXとは、SOCIAL EXPERIENCE(社会/福祉 体験/活動)のことを言い、私の学校ではとても盛んに行われているプログラムです。なんとKISは、インドのインターナショナル・スクール中で1番の成績を持っています。私はこのSOEXにとても影響を受けました。私だけではなく、たくさんの子供たちの見る目が変わったりしてきたと思います。今回はこのSOEXで私が学んだことを書いてみました。
私がKISのSOEXに参加して、まず思ったことは、私達のする仕事の責任の重さが、日本にいた時にやったことがある福祉活動と比べて、ちょっと違いすぎて、びっくりしたことです。私が中学のときにした福祉活動は、近くの老人福祉センターに行って、歌を歌ってあげる程度のものでした。それ以外には特にやっていないので、日本全体の福祉活動とは比べることができませんが、私が言いたいのは、私達の歳にしては、KISのSOEXで成すことにかかってくる責任が重く、私達の成すことが、実際の人々の生活にとても影響してくると思うからです。そして1番の違いは、SOEXの先生が大体の指示はするものの、計画や企画を立てたり実際に働くのは私達、生徒だからでした。そのため、これまでSOEXで体験してきたものは、私をとても成長させてくれました。
SOEXはちゃんと学校の教科に入っていて、毎週土曜日朝8時半から3時間か、たまに6時間、近くの老人ホームや孤児院、障害者のための福祉施設、仮設病院や町の美化のために奉仕します。生徒は奉仕した分アワーズ(働いた時間・得点)をもらえて、30時間がみんながやらなくてはいけない最小制限なのですが、とてもたくさんの生徒はそれを大幅に超えて、1番を取った人で、120時間という人もいました。私のクラスの平均でも、最小制限より20時間も多い50時間は越えていたと思います。どうしてみんなはそんなに一生懸命なのか。私も100人中ベスト15に入っていたので、(自慢ではないです!これは私の気持ちの結果です。気持ちでいけば、1番になってもいいくらいだ!!と思っています(笑))その理由は分かっているつもりです。
私がいつも思うのは、これは、やはり経験してみないと分からないと言うことです。経験すると、その現実を見て考え方も大いに違ってくるし、より現実的に、「いったい自分に何ができるのか」と言うことが分かって来ると思うからです。実際、私もSOEXを体験して初めて、人を思いやり、その純粋な気持ちからなにかをする、という本当の意味を分かった気がします。
例を1つ挙げてみます。
例えば、私が1番多く訪問した施設は孤児院でした。孤児院と聞いて、くらーい不陰気の子供たちや、かわいそうな子供たちを想像するかと思います。確かに、たくさんの子供たちが、ひどい形で親を無くしたり、捨てられたりしています。それに孤児と言っても何人かは、親が子供を養う蓄えがなく預けている場合もあります。だからといっても、それがぜんぜん違うのです!なにかって、そこの子供たちは、元気も元気!!いつも大騒ぎしてるような私たちがくたくたにになるまで、遊びを止める事をを許してくれません!
でも・・・ちょっと考えると、インドと言う国では孤児という現状がそこまで珍しくないし、本人たちも、とても小さい頃からそこにいるので、慣れていると言うか、自覚がないと言うのか・・・もしかしたら本当は、家族のことをいっつもとても想っていたり、夜静かになると涙がこみ上げてきたり、その時は私達と遊ぶのに夢中になっているけれど、本当は家族が欲しくて欲しくてたまらないんじゃないか、と・・・・
そう思うと、私は遊びながら、時々悲しくて悔しくて、たまらない気持ちになります。けれど・・・やっぱり私たちにしたら、こんな人生を送っている子供たちがいつもションボリしているより、私達と遊べるときだけでも、幸せにしてあげたいと思うのです。
1人私の友達が、帰らなくてはいけない時間になっても、女の子達の髪を櫛で解いてあげていて、列に並んだ最後の1人まで絶対止めなかったことがあります。お母さんのような顔をして、一人づつ丁寧に、とても優しく・・・彼女に髪を解かれている子供達は、うっとりとし、気持ち良さそうに座っていました。それを見ていて、私は小さい頃、母に毎日髪をとかしてもらっていたのを思い出して急に母が懐かしくなり、そしてこの子供達は、私のように、懐かしく、暖かく思い出せるような思い出どころか、そのお母さんさえいないんだと思うと、本当にたまりませんでした。
最後の1人を終えたその友達も、私とバスまで歩き、お互い考えていた同じ事を話しました。そして、もうこれ以上耐えられないという顔で、ヨレヨレになった、子供達の硬く絡んだ髪をとかした櫛を、手で握っていました。
だから、家族といるような温もりを、少しでも感じさせてあげたい!
元気のある彼らを見る方が幸せですし、少しでも楽しい時間を増やしてあげたい、と、毎週土曜日を楽しみにしているのです。

子供達に捕まった私の友達達です。もう汗びっしょり!勘弁してくれー!

かわいい子供達・・・
私たちがやることと言えば、その子たちの生活をより豊かにする、ということを目指し、それに向かって働く事です。キリスト教の施設なので、1人のシスターと2人の先生たちもいますが、3人で100人の女子男子の暴れん坊たちをまとめるには、かなりの努力と、そして考えたくもないですが、たまに暴力も使わざる終えないかもしれません。(インドでは、先生たちによる暴力で、怪我または死亡した例が数多くあります)そのため、そこでの生活ルールなどは子供達の歳にしては厳しすぎますし、(ルールの1つとは、その狭い施設の敷地内より外に出るのは禁止という事です。あんな活発な子供達が本当に外に出れるのは、たまに私たちがKISに連れて行ける時だけです。)子供達を取り巻く衛生状態は、一目見て分かるほど酷いものです。
そこで私たちは、その子たちに遊泳具やシーソーを寄付したり、建物の壁の塗り替えや、トイレやキッチンの改装をしたり、KISできちんと栄養のあるご飯を食べさせたりして、彼らの生活環境の向上を図っている訳です。(もちろん彼らとも沢山遊びます!)
お金もかかります。そのために私たちは学校のSOEXのための貯金を使いますが、それでも足りない場合は、学校で開くイベントなどで飲み物や食べ物を売ったりしてお金を稼いだりもします。SOEXの先生、卒業した先輩たちや私たちの努力の結果、前と比べると、子供たちの生活も健康状態もかなり良くになったと思います。
KISの親の中では、自分の子供たちにそんな労働をさせるなんて、とか、成果を出すなんて、子供たちではどうせ無理、などと言う親もいますます。そんな親たちには、ぜひ、私たちと一緒に来て、見て、働いてみてもらいたいと思うのです。このようなことを言うのは悲しいことに、当のインド人の親が多いのです。KISに来るインド人の家は大体金持ちで、家に家政婦が何人もいるような家庭だったりします。子供どころか、自分でも皿洗いさえした事はないかと思います。それに、たまにそういう子は、ほかの子と比べて働く意欲が見られないし、働く理由も理解し難いと思っているようにも見えます。
でも、だからこそ、インドの将来を担うその子供たちこそが、このような経験をする必要があると思います。なぜなら、人の痛みは自分で経験してみないと分からない物だど思うからです。そして、その子供たちが、将来この現状を変えれるような人間になるかもしれません。そうじゃなくても、この経験を口伝いで広める人もいるかもしれないし、子供達に伝えることもあると思います。そして、このSOEXで助けられた子供・大人でさえ、なにか他の人間に影響する事を成す様になるかも、と思うのです。
だから、働く私達は、同情からやっているわけではありません。お互いに教え、教えられ、助け、助けられていると思うからです。
1人でも。
そうたった1人でも、助けた者、助けられた者が、この経験を生かして、あともう1人を変えることができたら。
私たちはただそう思って、一生懸命に頑張っています。
毎週私たちが来るのを待ちどうしくしているあの笑顔を、もっと増やすために。

SOEXで、貧しい村に井戸を掘りました。炎天下の中、すごい重労働です!掘り起こした土も、重い鉄皿にのせて、凄いスピードでリレー式で運びます。言葉の違いを越えて、手伝いに来てくれた村の住民たちとも仲良しに。楽しくてしょうがありません!

ほら!日本の「ケン、ケン、パ!」がこんな所に・・!(もう私、行く先々でこれ地面に書いてます!)インドのどこかで見かけたら、私が教えたといって間違えなし!!

私は子供達に、花と葉っぱで何ができるか?と、草遊びを創作中。(さすが長野の富士見っ子!!)子供達も私のを真似して、黙々とやっていました。