3月19日に高森区を中心に関係する、神代、鳥帽子、平岡、信濃境、池袋、小六、各区長連名で町長宛に提出されていた陳情書に回答が出されました。
内容を要約してお知らせします。
(町の立場と見解)
例え、確認申請が出される前に町がその情報を得たとしても第三者にその情報を伝えるべきではなかった。
もし町より情報を流したとしたら、町はその住民から訴えられる事になる。
情報開示は一定のルールに基づき実施されるべきもので、個人の土地取引情報、建築確認申請に付いての情報も事前に知らせる事はできない。
(要望)
*水源管理地である高森区に一切の情報伝達がなされなかった事は開かれた町政とは言えない。町が全責任を取って住民の納得できる早急かつ最善の解決に向け行政努力をすること。
(回答)
住民とは大泉水源下流水域に住む人たちのみならず、土地の旧所有者、家屋の建設予定者も含まれている。
住民の情報保護の観点から、一方の住民のみに情報を提供する事は、町として慎む事であり、行政として責任をとるべき行為は存在していなかった。
(要望)
*町が代替地を提供するか行為地を買いとって保全すること。
(回答)
大泉周辺を含め、庁内には同様の土地が多く存在しており、私有地であるこれらの土地は広大である。
これらの土地の今後についての前例となる事が予想され、今後における富士見町の方針、住民主導、行政支援での住民意思が確立されてから対応すべきと考える。
しかし、今回は時間的余裕もない事から、遊休地有地等を活用する方向で対応を検討している。
(要望)
*将来、周辺部でも同様の問題が起きる事が懸念され、今回の事を教訓に湧水のエリアごとに向けた保全に向けた努力をする事。
(回答)
保全すべき場所に土地を所有している方々も住民個人。
住民個人とその制限と言う大変難しい問題だが、町民共通の意識形成と施策の実行に努力して行く。
☆彡
今回のことでずっと引っかかっていたのは「本当に町は住民に対して情報を提供する事が出来なかったのだろうか」と言うこと。
町が言うように「町・住民にとって大変貴重な自然環境にある場所であり、住宅建設に対する地域住民の反対運動が必ず起こる場所」と、仲介不動産業者に説明したにも関わらず建設が実行された事は残念な事です。
でも、不動産業者も十分に「あの土地は貴重な守るべき場所」と、認識していました。
だからこそ、先ず町に「水源の森として、トラスト、地権者との借地契約、土地交換等、町として水源地周辺を保護管理できないか」と相談に行ったのです。
この貴重な土地が不動産一般市場に流通しないよう、環境に対する意識も高いA氏に環境に十分配慮した形で計画を進めたのだと思います。
それでも「それだけ貴重な場所だと言う認識があったのになぜ?」と言う疑問は残ります。
それは、やはりこの土地を長年愛して守ってきた地元の住民との「その土地に対する意識・認識の違い」ではないでしょうか?
説明会の席で不動産業者の言った言葉が印象に残っています。
「今日、ここに来るまで、私はこの説明会でこの問題は 何とか解決できると思ってやってきました。皆さんが心配している環境への影響や景観のことなど、十分に配慮している事を説明して分かって頂けるものと思ってやってきました。しかし、皆さんのお話をお伺いして、あの土地に私たちが来る事がいけないのではなく、あの土地にいかなる人も足を踏み入れる事がいけないんだと分かりました。
このことで、私にできる事はもうありません。この土地を所有してしまった二人の今後の解決に皆さん、どうか力を貸してください。」
つまりはどんなに「貴重な土地」と思っていても「これほどの事になる」とは想像もしていなかったのです。
こんな事がこれから先も起こらないとは言えず、その時 町はどのように対応すべきなのでしょうか?
今回の不動産業者は環境に対する意識のかなり高い人だったと思います。それでもこんな事が起こるのです。
結局、大きな意味を持ってくるのは「町の姿勢」ではないでしょうか?
「今回、町はどうすべきだったのか」との問いに、ある知人がきっぱり言いました。「そりゃ、訴えられるとしても地元の住民に伝えるべきだった。」
そうですね。その答を聞いた時に、私もはっと気が付いたのです。富士見町がこの問題にどんな姿勢で取り組むのか、どんな事があっても守るべき、と考えているならおのずと進むべき道は見えてきます。
その事に地元の皆さんも、今回の町の対応には納得できないのだと思います。
町に頼るだけではなく、「守らなくてはいけない」と認識している住民自身が自ら行動を起こす事も大切なことです。
しかし、行政の側もどんな姿勢で取り組んでいくのか住民に示していく必要があると思います。
新しい町づくり係りで対応する考えだと言う事。これからの町の姿勢に大きく期待しています。

湧水に向かう林道の脇の林です。
道のように見えますが、手前は高森区できちんと整備されている区間。その奥は放置されている林です。これを見ても高森区の方々が湧水の森を大切に保全なさっているのがよく分かります。
森を守る、と言っても実際に行うには、大変な労力も愛情も必要だと言う事ですね。